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Channel: ガソリンアレイの日々の出来事
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明日 11月24日より営業を再開させていただきます。

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自宅引っ越しのため長期休業し、皆様にはご迷惑をおかけしました事、
心よりお詫び申し上げます。
自宅の引っ越しもなんとか済み、明日11月24日より営業を再開させていただきます。
今後の営業予定は下記の通りでございます。

11月24日〜年内一杯を土日営業とさせていただき、2013年新年より平常営業(営業時間11:30〜19:00 定休日:水・木曜日)とさせていただきます。

引っ越し前に頂いている仕事はほとんど済ませましたので、手組みホイール等の納期は、在庫品であれば比較的早く納品出来る状態にあります。

今後は当店に多数ある特価品のご紹介、新コンセプトのカーボンリム・ハンドメイドホイール。お客様にご依頼いただき今まで組ませていただいたオーダー車やハンドメイドホイール等を順次ご紹介させていただく予定です。

ひとまず新コンセプトのカーボンリム・ハンドメイドホイールを画像のみ紹介させていただきます。





カーボンリムは以前の当店オリジナルリムと異なり、新しい工場にて作成していますが、こちらも有名ブランドのフレームやリムを製作している工場で、品質には絶対の自信を持っています。
現在試作ホイールをトップカテゴリーで活躍する白石真悟選手にテストしてもらっていますが、ファーストインプレッションは非常に好評価で、確実な手応えを掴んでいます。

スペックは下記の通りです
フロントリム  :New GA オリジナルカーボン 36mmハイト 20H
リアリム    :New GA オリジナルカーボン 50mmハイト 24H
スポークパターン:フロント/ラジアル
         リア/16ー8
         ドライブサイド16本(3cross タンジェント)
         アンドライブサイド8本(ラジアル)
ハブ      :TNI WING CERAMIC (SHIMANO or CAMPAGNOLO)
スポーク    :SAPIM CX-RAY
ニップル    :SAPIM ALMINIUM COLOR
重量      :フロント/482g リア/657g (実測)

販売が決定しましたら詳しくご紹介させていただきます。
その他、当店のハンドメイド・ホイールはアルミリム仕様、カーボンリム仕様、パワータップ・ホイール等、多彩なバリエーションで皆様のニーズにお応えさせていただきます。
また、納品させていただいたお客様からも毎回絶賛頂いており、クォリティーには絶対の自信を持っております。

それでは今後とも、どうぞ宜しくお願い申し上げます。

手組み! 新コンセプト カーボン ホイール 受注開始します!!

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開店再開初日でしたが、たくさんのお客様にご来店いただき、忙しくお仕事させ
ていただきました。
本当にお待たせし、申し訳ございませんでした。
お待ちいただいていた皆様、心より感謝申し上げます。

昨日ご紹介させていただいた新コンセプトのハンドメイド・カーボンリムホイー
ルですが、早速白石選手がブログでインプレしてくれました!

◉チャリダーしらいしの駄文日記
http://blogs.yahoo.co.jp/shingo_shiraishi/45109182.html

彼のために組んだEDGE(現ENVE) ROAD45 1.0+CX-RAY+DURA ACE仕様のホイール
と甲乙付け難い性能との事。
価格が半分以下の事を考えると最高のコストパフォーメンス!
恐らくこの価格でこれ以上のパフォーマンスのホイールはないでしょう。

注目の価格ですが、118,000円(税込)に決定しました!
スペックは下記の通りです。
今回はチューブラーのみです。

フロントリム  :New GA オリジナルカーボン 36(50)mmハイト 20H
リアリム    :New GA オリジナルカーボン 50(36)mmハイト 24H
スポークパターン:フロント:ラジアル
         リア  :16/8
         ドライブサイド16本(3cross タンジェント)
         アンドライブサイド8本(ラジアル)
ハブ      :TNI WING CERAMIC (SHIMANO or CAMPAGNOLO)
スポーク    :SAPIM CX-RAY(BLKはオプション)
ニップル    :SAPIM ALMINIUM COLOR
重量      :フロント/482g リア/657g (36/50の実測)

現在のところ、変更をお受け出来るのはリムハイトとスポークカラーのみとなり
ます。
リムハイトは以下の通りです。
◉フロント 36mm/リア 36mm
 最もオールラウンドに使えます。
 ヒルクライムや加速重視の方に!
◉フロント 36mm/リア 50mm
 前後異なったハイトで軽快さと空力の良さを両立! 
◉フロント 50mm/リア 50mm
 空力の有利さで平地の巡行スピード重視!
 見た目にもインパクトが!!

価格はどの組み合わせでも変わりません。

スポークはSAPIM CX-RAY BLACKをオプションとさせていただきます。
ブラックスポークの場合、7,000円アップの125,000円(税込)です。

ハブはTNI WINGセラミック、スポーキングはフロント・ラジアル、リアは
16/8のみとさせていただきます。

今後、リムに新ブランドのロゴを入れる予定がありますが、ノーマークでよろし
ければ先行受注させていただきますのでお問い合わせ下さい!

余談ですが16/8組みは今は亡き心の友、長谷川暢氏と私が共同で考案した組み方です。
駆動剛性を上げ、スポークのテンションバランスが最適となる理想的な組み方です。
長谷川氏と案を練り、いざ形にしようとした時、お一方だけWEB上で既に形にしていた方がおられました。
ほんの数週間の差だったようですが、心より敬意を表させていただきます。

その後STAN'S NOTUBE社にパクられ、常連の方が持込みでメンテの依頼を頂いた
チャイナホイールはこれまた全くのパクリだったのには驚きました。
今回発売されたシマノの9000DURAホイールも14/7の21Hとはいえ基本的には同じ組み方。
恐らく私の影響が少なからずあったのではないかと思っています。

Thanks for Mr.Toru Hasegawa
あなたの笑顔を忘れません。

白石真悟選手 ツール・ド・沖縄 市民210kmクラス 優勝!!

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速報です。
つい先程白石真悟選手から、ツール・ド・沖縄 市民210kmで優勝したという連絡がありました!
取り急ぎ、シクロワイアードのページをリンクします。

http://www.cyclowired.jp/?q=node/96984

勿論彼のホイールはガソリンアレイ製!!

新作EXTAR PROTON その1 ランドナーだよ〜ん

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長くブログの更新も出来ていなかったため、ネタはいくらでもあります(笑)
今回はたくさんオーダーいただいているエクター・プロトンの中からご紹介させ ていただきます。

ランドナーです!
ガソリンアレイと橋口製作所といえばツーリング車というイメージはあまりないかもしれませんが、実は私も橋口氏もツーリング車は得意中の得意なのです。
そしてこのランドナーには様々なアイデアが盛り込まれています。

まずドライブサイドからの全体像


できるだけツーリング車に似合う、それでいて懐古趣味(それも僕は好きなのですが)でないパーツアッセンブルをオーナーの方と考えました。
基本的にはオーナーの方が持っていたパーツがほとんどなのですが、ブレーキ廻 りはヨシガイ・グランコンペを手配し、マッドガードは本所の亀甲分割タイプ、 チェーンホイールは当店にストックがあったTA SPECIALITES、バーテープはキャメル色の本革になっています。

そして注目の工作はセンター・ダブルレッグ・スタンドの直付けです。
キャンピング仕様にした時サイドバッグをつけて荷物をたくさん積むと、駐輪するとき結構困るものなんですよね。
しかしダブルレッグなら大丈夫!
どこでも安定した駐輪が可能です。


ブレーキレバーはGC202-H。
嘗ての銘品の復刻版です。
ブラケットカバーとアウターワイヤーも白で統一。
ヘッドチューブの白胴抜きもオシャレです。



チェーンホイールにはあまり無粋なものは使いたくありませんでした。
丁度当店にストックがあったTA SPECIALITESです。


ヘッドパーツは輪行も考え、マイクロアジャストタイプ



マッドガードとリアキャリアの収まりもなかなか美しい!



リアビュー。
リフレクターの位置にも気を使います。



インフレーターもシートステイに直付け。
このタイプのインフレーターも少なくなりました。



ハンドル廻りは定番のパールとB105です。



エクター・プロトン、絶賛オーダー受付中です!
ロード、シクロクロス、ピスト、ランドナー、スポルティフ、クロスバイク、なんでもおまかせ下さい!!
最近は女性や背の低い方が650Cロードを御発注されることも多いです。
こちらも近々ご紹介させていただきます。

完組みホイール 大特価セール!!

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大特価第1弾です!
当店在庫の完組みホイールを在庫一掃セール。
この機会をお見逃しなく。

完売しましたらこのコンテンツに完売を表示しますので、マークがないものは多少期間が経過しても、あきらめずにお問い合わせ下さい。

◉MAVIC Ksyrium SR クリンチャー M10(シマノ用 9000DURA 11S対応)
 話題のトラコンプ・ハイブリッドホイール!
 従来キシリウムの剛性とR-sysのしなやかな乗り味をミックス。
 どんなシチュエーションでも使えるオールラウンドホイールです。
 定価 \141,750(税込)を1セット限り なんと\85,000(税込)!
 もちろん国内正規輸入品です。


◉NOVATEC X-PERTI W319 チューブラー (シマノ 10S用)
 ヒルクライムやロングライドに!
 耐久性も充分にあり、シクロクロスにもお奨めです。
 ロープロファイル19mmハイトの超軽量カーボンリムホイールです。
 F:577g R:757g TOTAL:1334g
 定価 \183,750(税込)を1セット限り なんと\96,800(税込)!
 もちろん国内正規輸入品です。


◉KAZATO WH078 モノコックカーボン・バトン・ホイール
 チューブラー (シマノ 10S用)
 一流ブランドのOEMを手がけるファクトリーで生産されるKAZATOブランドの
 90mmハイト・バトンホイールです。
 このど迫力!!
 TTバイクはもちろん、迫力のあるルックスがお好きな方はビジュアル重視
 でどうぞ!!
 定価 \250,250(税込)を1セット限り なんと\158,000(税込)!
 もちろん国内正規輸入品です。


◉KAZATO WH056 モノコックカーボンリム&カーボンスポーク ホイール
 チューブラー (シマノ 10S用):1セット在庫有り
 クリンチャー (シマノ 10S用):1セット在庫有り
 一流ブランドのOEMを手がけるファクトリーで生産されるKAZATOブランドの
 50mmハイト・カーボンホイールです。
 スポークまでカーボンで構成され、専用設計ハブには
 日本製シールドベアリングがセットされます。
 参考重量:F:約630g R:約840g(チューブラー)
      クリンチャーは未計測、後日アップします。
 チューブラー価格
 定価 \143,000(税込)を1セット限り なんと\95,000(税込)!
 クリンチャー価格
 定価 \175,600(税込)を1セット限り なんと\117,000(税込)!
 もちろん国内正規輸入品です。

手組みホイール アルミリム仕様 各種ご紹介 通販 全国発送可能

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皆様からたくさんのカスタム・ハンドメイド・ホイールのご依頼を頂いております。
先日は新コンセプトのカーボンリムホイールをご紹介させていただきましたが、もちろんアルミリムホイールも様々な仕様でご依頼いただいております。
今年の夏頃から組んだものの一部をご紹介させていただきます。

◉TNI EVOLUTION+NOTUBES ALPHA340+DT REVO BLK
                +SAPIM ALMINIUM COLOR NIPPLE
非常に軽量に仕上り、どんなシチュエーションでも使える万能ホイールです。
クリンチャー(チューブレスも使用可能)の中ではリム重量が非常に軽い(約375g)ので、運動性能の高いホイールが製作可能です。
ホール数も各種(18/20/24/28/32H)ありますので、乗り手の方に合わせたスポーク数で組めるのも良いところです。
リアに24Hを選択された場合、18/6組も可能です。

参考重量:F/585g(24h 2cross) R/760g(28h 2cross) Total/1,345g
参考価格:57、000円(税込) 注)仕様によって価格は変わります。

◉SHIMANO 5700(105)+MAVIC OPEN PRO BLK+DT REVO BLK
                  +SAPIM ALMINIUM COLOR NIPPLE
リーズナブルな価格で最も信頼性の高い組み合わせです。
オープンプロはシルキーな乗り味と非常に高い耐久性、高精度がポイントのリムです。
また、乗り手によっては、スポーク数の少ない軽量完組みホイールより確実に走りも良いですね。

参考重量:F/756g(32h 3cross) R/952g(32h 3cross) Total/1,708g
参考価格:42,850円(税込) 注)仕様によって価格は変わります。


◉TRADIZIONE CLASSIC+MAVIC OPEN PRO SLV+DT REVO SLV
                     +DT ALMINIUM SLV NIPPLE
スチールフレームをカンパのシルバーコンポで組む方にお奨めです。
カンパニョーロ11速対応。
カンパのハブはレコードのみでブラックですから、オールシルバーならコレです。
TRADIZIONE CLASSICは形状もヴィンテージっぽく、良い雰囲気が出ますよ!

参考重量:F/710g(32h 3cross) R/895g(32h 3cross) Total/1,605g
参考価格:47、200円(税込) 注)仕様によって価格は変わります。


◉TNI EVOLUTION+DT SWISS R450+DT REVO(COMP) BLK
                 +SAPIM ALMINIUM COLOR NIPPLE
リーズナブルな価格でレースにも対応する軽量ホイールをと言うご要望にお応えする仕様です。
画像のホイールは体重の重い(80kgぐらい)パワーライダーに合わせて作りましたが、剛性も充分でキレのある走りになりました。

参考重量:F/658g(28h 2cross) R/845g(28h 2cross) Total/1,503g
参考価格:43、600円(税込) 注)仕様によって価格は変わります。

◉SHIMANO T780(XT)+DT SWISS RR415+DT REVO(COMP) BLK
                   +SAPIM ALMINIUM COLOR NIPPLE
リアOLDが135mmのクロスバイクに対応するホイールをというご要望も多いです。
もちろん各種御対応させていただきます。
この仕様は走り重視で、乗り味がシャープでペダリングレスポンスの良い
DT SWISS RR415をチョイスしています。

参考重量:F/738g(32h 3cross) R/922g(32h 3cross) Total/1,660g
参考価格:43、800円(税込) 注)仕様によって価格は変わります。


◉TC TRACK HUB+SWISS R450+DT REVO(COMP) BLK
              +SAPIM ALMINIUM COLOR NIPPLE
もちろんトラックレーサーホイールも造ります。
バンクでの競技用、街乗り用、おまかせ下さい!
このホイールをご依頼いただいた方は体重が100kg以上あり、当初ロードでSHIMANO WH-RS80を使っていたものの思った用に走らず、
そのうち路面の凹みに落ちてWH-RS80はグニャグニャに曲がってしまい、
「僕の体重でロードは無理なのかも・・・」と思い始めていたそうです。
そんな時、ご友人が「ガソリンアレイのホイールなら体重100kg超えの人も大丈夫だそうだよ。あきらめずに相談してみたら?」と言って下さったそうです。
当店にご相談いただき、まずはロードホイールをお作りさせていただいたところ、「なんて走るホイールなんだ!しかも前と同じように路面の凹みに落ちたけど、びくともしないぞ!」と驚かれたそうです。
実際ガソリンアレイのハンドメイドホイールは、体重100kg超えの方にもたくさん乗っていただいておりますが、二十数年間でクレームは1件もありません。
むしろほとんどの方に絶賛いただいています。
感動したその方は今度はピストを入手され、このホイールをオーダーいただいた次第ですが、このホイールでその走りの良さに更に驚かれておりました。

参考価格:36、500円(税込) 注)仕様によって価格は変わります。


◉SHIMANO 5700(105)+KINLIN XR19-W BLK+DT REVO SLV
                  +SAPIM ALMINIUM COLOR NIPPLE
3万円前後で運動性能の良い軽量ホイールをご所望の方にお造りしました。
ホイールを選ぶ時、注意すべき事があります。
それは『トータル重量ではホイールの性能は解らない』と言う事です。
一応このコンテンツにも参考重量を入れていますが、ホイール重量で走りの傾向を予想するのは非常に無茶な事です。
重量が軽いだけでは『走る』ホイールには絶対になりません。
こちらの方は後日詳しく解説させていただきます。
話を戻してこのホイールですが、この価格帯でのパフォーマンスは飛び抜けています。
間違いありません。
因にあまり体重の重い方には向いていません。

参考重量:F/725g(32h 3cross) R/920g(32h 3cross) Total/1,645g
参考価格:31、300円(税込) 注)仕様によって価格は変わります。

ガソリンアレイのハンドメイド・ホイールは北は北海道から南は沖縄まで、全国の方にご愛用いただいております。
もちろん全国発送可能ですのでご相談下さい。
送料は別途ですが、1,200〜最大1,500円で離島でも発送可能です。

以下はその他参考画像です。
もちろん全てガソリンアレイのハンドメイドになります。



SHIMANO M788&785+NOTUBES ZTR ARCH EX 29er+
             DT REVO SLV+ALMINIUM SLV NIPPLE


SHIMANO 7900+NOTUBES ZTR ALPHA340+
             SAPIM CX-RAY BLK+ALMINIUM BLK NIPPLE



SHIMANO 7900+MAVIC OPEN PRO CD+
             DT REVO BLK+ALMINIUM BLK NIPPLE


TNI EVOLUTION+MAVIC REFLEX CD+
             DT REVO BLK+ALMINIUM BLK NIPPLE


GOKISO+NOTUBES ZTR ALPHA340+
             DT REVO BLK+ALMINIUM GLD NIPPLE


SHIMANO 7900 & PT PRO+DT SWISS RR415+
             DT REVO BLK+ALMINIUM REDF NIPPLE


PT PRO+NOTUBES ZTR ALPHA340+
             DT REVO BLK+ALMINIUM BLK NIPPLE


MICHE RC2+MAVIC REFLEX CD+
             DT REVO BLK+ALMINIUM RED NIPPLE


SHIMANO T780L+DT SWISS R450+
             DT REVO BLK+ALMINIUM BLK NIPPLE


WHITE IND LF+H3+MAVIC REFLEX SLV+
             DT REVO SLV+ALMINIUM SLV NIPPLE

EXTAR PROTON(エクター プロトン)の歴史と僕 前編

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エクター・プロトンの橋口さんとのお付き合いも32年になりました。
もうそんなになるのか・・・という思い。そしてこんなに長くお付き合い出来て
いるのがとても嬉しいです。
僕の知る限りでエクター・プロトンの軌跡を備忘録として残しておきたくなった
ので、少し書いてみます。

エクター・プロトンの前身はプロトン『PROTON』ブランドであり、更にさかのぼ
ればマッキンレー『Mckinley』というブランドになります。
『Mckinley』は大阪の問屋さん、みどり製作所のオリジナルブランドで、1970年
代中盤、ロードとツーリングのフレーム単体を製作・販売していました。
『Mckinley』のフレームを製作していたのが橋口さんと下森さんです。

その後、橋口さんと下森さんは二人で独立し『PROTON』を起ち上げます。
1970年代後半('78年前後だと思います)の事です。
僕が競技を始めたのは1980年ですが、当時所属していたショップチームは
『PROTON』をメインで販売しており、チーム員の大半は『PROTON』のフレームを
使っていました。
その関係で大阪市の平野区にあった『PROTON』の工房にチーム員数人で遊びに行
き、お仕事の邪魔をしていました(笑)

チームのあったショップではアルバイトでたくさんのオーダー車やホイールを組
ませていただきました。
大阪市東淀川区のイトーサイクルさんです。
僕のサイクルメカニシャンの原点ですね。
そしてイトーサイクルさんの先代と現店主の信洋さんが僕の師匠です。

1981年、フレーム製作に関する方向性の違いから、橋口さんと下森さんは別々の
工房を起こす事になりました。
橋口さんは趣味の天体観測から『PROTON』にEXTRA STARを略したEXTARを冠し、
ニューブランドは『EXTAR PROTON』になりました。
下森さんはアルミフレーム時代の到来を感じ、接着工法のアルミフレーム中心に
フレーム製作する事になり、『PROTON』と同じ語感である『PELOTON』ブランド
を起ち上げます。

                          (続く)

EXTAR PROTON(エクター プロトン)の歴史と僕 中編

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同1981年、やっとお金の貯まった僕は橋口さんのニューブランド、
『EXTAR PROTON』でロードフレームをオーダーしました。
初めてのオーダーフレーム、言葉に尽くしがたい喜びでしたね!
そしてこの時のフレームは未だにメインで使用しています。

その頃、日本の実業団ではシマノとサンツアーが2大勢力でした。
橋口さんはサンツアーの選手に友人が多く、サンツアー・ファクトリーの選手の
多くが『EXTAR PROTON』フレームを使用し、多数の優勝、入賞、日本記録を残し
ています。
『EXTAR PROTON』は日本のロード・トラックレース界で頂点に立ったのです。

1982年に、僕は2台目のフレームを橋口さんに作ってもらいました。
今度はトラックレーサーです。
それまで知り合いの競輪選手に貰った『KING』のフレームを使っていたのです
が、新しい『EXTAR PROTON』の走りの良さに大満足でした。

同年、サンツアーは河合淳三社長(当時)の大号令のもと、アメリカで起こった
新しいムーブメント、マウンテンバイクの専用コンポを開発。
まだ日本にはマウンテンバイク自体がほとんどなく、サンツアーではテスト&リ
サーチ用としてSPECIALIZED社のマウンテンバイクを10台程調達し、ファクト
リー選手に乗せていました。
僕も当時所属していたチームの先輩(山本康雄さん)がサンツアーのファクト
リー選手だったので、いつもマウンテンバイクで一緒に山遊びをしていました。
サンツアーの依頼で橋口さんはすぐにマウンテンバイクを製作しました。
多分これが国産マウンテンバイクの第一号だと思います。

同1982年、サンツアーの先輩(山本康雄さん)と僕で日本初のマウンテンバイク
フェスティバルをやろうと言うお話になり、サンツアーや協力いただいた十数店
のショップのお力添えで、大阪府四條畷市の室池でフェスティバルを開催。
もちろんそこには『EXTAR PROTON』のマウンテンバイクもありました。


EXTAR PROTON(エクター プロトン)の歴史と僕 後編

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1982年の冬、僕はロードレーサーで大きな事故に遭い、数週間の入院と約4ヶ月
のリハビリを強いられました。
リハビリが終わりトレーニングを再開したのですが、自分が思っているように体
は動いてくれず、1年程乗ってみたのですがやはり調子が戻らず、徐々に自転車
への情熱は冷めてしまい、進学や就職もあったため、一度自転車の世界から離れ
てしまいます。
今思えば諦めることなんてなかったんですけどね・・・
もちろん橋口さんは『EXTAR PROTON』を休まず作り続けます。

その後6年、自転車から離れた僕は橋口さんとのお付き合いが途絶えました。
しかし自転車への想いがむくむくと蘇り、メカニシャンとしてもそこそこの自信
があったので自転車業界に戻りたいと思うようになり、先輩の山本康雄さんに相
談したところ、「ほなウチでやってみるか?」と言うお話しになり、当時山本先
輩のいた(株)ファン・ファンシーで『クワハラ』やオリジナルブランドの
『ロック・ダジュール』のオーダー品を組立てる職に就きました。
ファン・ファンシーの試作車は橋口さんに製作してもらっており、6年ぶりで橋
口さんと再会しました。

ファン・ファンシーでは毎日、たくさんのオーダー車、ホイールを組み、自転車
から離れていた6年間、趣味や仕事も手先が必要で技術的な事ばかりやっていた
(オートバイのチューニングやオーディオ機器の製作、ギターの製作など)の
で、メカニシャンとしてのカンもすぐに戻りました。

1990年、ファン・ファンシーを退社して念願の自分の店、『ガソリンアレイ』を
開店しました。
『ガソリンアレイ』と言う名前は、大好きなシンガー『ロッド・スチュワート』
のアルバムタイトルで曲名であり、世界3大自動車レースで有名なインディー
500のサーキット、インディアナポリス・レースウェイのパドックがGASOLINE
ALLEYである事から名付けました。
もちろん橋口さんにはすぐにお願いし、当店で『EXTAR PROTON』のオーダー受付
を開始しました。

それから22年、ガソリンアレイではたくさんのお客様に『EXTAR PROTON』を
オーダーいただきました。
心より感謝申し上げます。
『EXTAR PROTON』を知り尽くしたガソリンアレイでは、可能な限り皆様のご要望
にお応えし、最高のスチールフレームを提供してまいります。
ロード・トラック・マウンテンバイク・ツーリング・シクロクロス・クロスバイ
ク・ミニベロ、車種を問わずご相談下さい!!

                          完

凱旋! 白石真悟選手が来てくれました!!

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今日は先日ツール・ド・沖縄 市民210kmで見事優勝した白石真悟選手が、はるばる山口県から来てくれました。

彼と初めて会ったのは2000年のことでした。
当時彼は大阪大学サイクリング部のツーリング班リーダーでまだ19歳、
茶髪にピアスのちょっと生意気そうで、それでいて憎めない小僧でした(笑)

ちょうどガソリンアレイにやって来た頃、先輩の影響でマウンテンバイクJシリーズに参戦を開始したところで、デビュー戦のビギナークラスで2位になったという彼の話を聞いて、何となく僕はピンと来るものがあったのです。

それまでに安田知司選手、新藤衛選手といった世界選手権日本代表選手をサポートしていた僕は、「こいつは将来大物になるかもしれん!」という予感が既にあったのです。
そこで彼にこう言いました。
「君は明日から商売抜き。なんでも相談してくれ。毎日店においで。」
それから彼は毎日、店にくるようになりました。
ある時はメンテの相談、ある時は練習の相談、しかし要所要所以外は練習に関しての相談はあまり彼の場合なかったですね。
勝手に強くなっていったという感じです。

2回生のデビューイヤーはビギナークラス、エキスパートクラスで優勝し一気にエリートクラスに昇格、2年目の3回生にはトップ10の常連になり、早速才能の片鱗を見せ始めました。
しかし彼は悩んでいました。
「表彰台に立つには確実に足りないものがある・・・」
彼の相談を聞いた僕は平地区間の巡航速度を強化する提案をしました。
「しらいし〜、お前のヒルクライム能力は素晴らしい!しかし平地の巡航速度が足らんのよ。それを強化するにはロードで積極的に、高い巡航速度でばんばん先頭交代しながらスピードを身につけなあかんよ。ホンマはバイクペーサー使うとかトラックで高速周回練習するのがえんやけど・・・お前に釣り合う練習相手がなかなかおらんのぉ・・・」
と言っていたら、非常に良い練習相手が見つかったのです。
この強運も彼の実力のうちでしょう。

「店長、シルベストの山崎さんが一緒に練習しようと言ってくれてるんですけど。」
「ホンマかいな。そら一番ええ練習相手やで!山崎さんといえばピストの4000メートル個人追い抜きの日本記録を出したスピードマン。お前に足らんもんを一番ようけ持ってる人やがな!」

それから毎日、白石君は山崎さんと平地の巡航速度を中心とした練習をするようになり、効果はみるみる現れてJシリーズエリートクラスのトップレーサーに育っていきました。
山崎さんあっての白石君である事は言うまでもありません。
山崎さん、本当にありがとうございました。

3年目の4回生には表彰台の常連に成長、名実共にMTBクロスカントリー競技トップライダーの仲間入りをしました。

そして彼は大阪大学を卒業、シマノに入社し、慣れない社会人1年目は少しつまづいたものの2年目からはペースを掴み、数度の優勝とエリートクラスアジア選手権、世界選手権日本代表になり、惜しまれながらマウンテンバイクレーサーを引退しました。
並行してツール・ド・沖縄 市民210kmに2003年・シマノ1年目・初参加で優勝。
ロード選手としても注目されました。

結婚を機に山口県へ移住、縁あって今度はロード&トラック選手として山口県の強化選手となり、2008年の大分国体個人ロード準優勝、2011&2012年と中国地域ロードで連覇、そして先日は2度目のツール・ド・沖縄 市民210kmで優勝!

端折って書くつもりが長くなってしまいましたが、お父さんになってますます強くなる白石君に応援、ご声援、宜しくお願い致します!
しらいし〜!久しぶりにあえてホンマに嬉しかったよ!!




 
 

新コンセプトカーボンホイール シマノ11速対応仕様 追加のお知らせ

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先日の発表以来、非常に多くのお問い合わせ、御発注を頂いている新コンセプトカーボンホイールですが、シマノ11速対応品のご要望が多数ございましたので、追加させていただきます。
仕様及び価格は下記の通りです。

フロントリム  :New GA オリジナルカーボン 36(50)mmハイト 20H
リアリム    :New GA オリジナルカーボン 50(36)mmハイト 24H
スポークパターン:フロント:ラジアル
         リア  :16/8
         ドライブサイド16本(3cross タンジェント)
         アンドライブサイド8本(ラジアル)
フロントハブ  :TNI WING CERAMIC 20H
リアハブ    :DT SWISS 350S 32H(SHIMANO 9/10/11S対応)
スポーク    :SAPIM CX-RAY(BLKはオプション)
ニップル    :SAPIM ALMINIUM COLOR

価格:116,000円(税込)

お選びいただけるリムハイトは以下の通りです。
◉フロント 36mm/リア 36mm
 最もオールラウンドに使えます。
 ヒルクライムや加速重視の方に!
◉フロント 36mm/リア 50mm
 前後異なったハイトで軽快さと空力の良さを両立! 
◉フロント 50mm/リア 50mm
 空力の有利さで平地の巡行スピード重視!
 見た目にもインパクトが!!

価格はどの組み合わせでも変わりません。

スポークはSAPIM CX-RAY BLACKをオプションとさせていただきます。
ブラックスポークの場合、7,000円アップの123,000円(税込)です。

ハブはTNI WINGセラミック、スポーキングはフロント・ラジアル、リアは
16/8のみとさせていただきます。

現在、DT SWISS 350Sハブは既に確保した在庫を使い切ってしまいました。
次回入荷予定は年末〜年始の予定です。
申し訳ございませんが納期はDT SWISS 350Sハブ入荷後とさせていただきます。
もちろんバックオーダーは受け付けておりますので、お問い合わせ下さい。

ロードバイク フレーム 特価セール その1 MULLER MS525

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大特価第2弾です!
お買い得フレームセットがいくつかありますので、順次紹介させていただきます。
先日紹介させていただいた完組みホイールも全てありますので、こちらの方もどしどしお問い合わせ下さい。

今回は徐々に人気の出て来たニューブランド、"MULLER"の"MS525"を各サイズ(SIZE:48/50/52)1本限りの特価です。

このフレーム、とにかくセンスが良いですね!
生地クリア風のフィニッシュ、美しく細かいビードのTIG溶接、そしてマッドガードやリアキャリアも装備出来るアイレット類。
ロード風にもスポルティフ風にもでき、センタースタンド台座も直付けになっています。
パイプも信頼性の高いレイノルズ525を採用し、非常に内容の良いフレームです。
決してレーシーな方向性ではなく、ロングライドやツーリングを楽しみたい方にはピッタリだと思います。

今回は 定価126,000円(税込)を
       特価 97,000円(税込)にてご奉仕させていただきます。
  
48cm/50cm/52cm 各サイズ1本限りです。

ご依頼いただければ当店にて完成車にさせていただきます。
もちろんコンポーネント、パーツは自由に設定出来ます。
現在、カンパ・ヴェローチェ(BLK or SLV)、カンパ・ケンタウル(BLK)、
ミチェ・プリマト(BLK エルゴ&ディレーラーはカンパ・ケンタウル)のお得な特価コンポセットもあります。
ご相談下さい!






ヘッドはインテグラル、なで肩のフォーククラウンが美しい


シンプルなシート廻り、シートステイにはラック用アイレットも


パイプはレイノルズ525をフルセットで使用


ハンガーはBB30を採用


ストレートドロップエンド。ラック用のアイレットも


輪行や車載のときに便利なチェーンフックを装備


スタイリッシュなシートステイ・ブリッジ


ビス止めのヘッドバッヂがカッコいい


シンプルで精悍な斜めからのビュー


ハンガーにはspeed oneの彫り込み刻印


直付けのセンタースタンド台座


ロードバイク フレーム 特価セール その2 CARRERA NITRO

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大特価第3弾はフルカーボンフレームです!
ホイールやミューラーのフレームもまだありますのでお問い合わせ下さい。

今回はCARRERA NITROのXSサイズ、Sサイズ、各1本を現品限りのご奉仕です。
因に2013年も仕様変更無しで継続モデルに決定しているので旧型ではありません!!

CARRERA NITROの定価は105,000円(税込)。
イタリアンブランドのカーボンフレームもとうとうこの価格になりました。
当店の年末〜新年特価で89,000円(税込)とさせていただきます。

フレーム素材もT700SCハイモジュラスで、3〜4年前なら倍の価格がついてもおかしくないフレームです。
カラーリングも鮮やかで美しい!

それでは画像をご覧下さい。
展示用の凧糸は無視して下さいね(笑)


こちらはXSサイズのR116カラーです。


こちらはSサイズのR115カラーです。

フレームジオメトリーは下記の通りです。
シートサイズ      : XS/470mm S/500mm(C-T)
トップ長(仮想ホリゾン): XS/520mm S/525mm(C-C)
チェーンステイ長    : XS/406mm S/406mm
ヘッドチューブ長    : XS/110mm S/115mm
シート角        : XS/75.5°  S/74.5°
ヘッド角        : XS/72.0°  S/72.0°


ご依頼いただければ当店にて完成車にさせていただきます。
もちろんコンポーネント、パーツは自由に設定出来ます。
現在、カンパ・ヴェローチェ(BLK or SLV)、カンパ・ケンタウル(BLK)、
ミチェ・プリマト(BLK エルゴ&ディレーラーはカンパ・ケンタウル)、シマノ105(SLV)
のお得な特価コンポセットもあります。
ご相談下さい!

特価セール番外編 極上中古3本ローラー ELITE ARION

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特価セール番外編です。
僕がトレーニングに使っていたELITE ARION 3本ローラーです。
20回程の使用で程度はかなり良く、もちろん使用に関しての問題は全くありません。

 ¥13,800円(税込)でお譲りします。

非常に軽く、フォールディングタイプなのでレース会場でのアップ用にはもちろん、
3本ローラーが欲しいけど結構高いし、自分に乗れるのかな・・・
と思っていた人も大歓迎です。

季節も冬で実走はちょっと・・・と言う時にも良いですし、
この冬で絶対ケイデンスのアップを目指している人にもピッタリ!
しかも3本ローラーはペダリングスキルの向上に最も効果があります。

初めての方には店前であれば、乗り方もお教えしますよ!
仕事もあるので付きっきりという訳にはいきませんが、
僕がアドバイスしながらなら30分〜1時間もあれば乗れるようになるでしょう。

この機会に是非!!


手組みホイール もう一度DT REVOLUTIONスポークについて

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クリスマスも済み、すっかり年末になりました。
皆さんも慌ただしい毎日を過ごされておられると思います。

おかげさまで手組みホイールもたくさんの方にオーダー頂き、日々忙しく働かせていただいてております。
本当にありがたい事です。

さて、DT REVOLUTIONスポークに関しては以前(1年以上前?)にも書かせていただきました。
私の手組みホイールは90%以上、DT REVOLUTIONを使用しています。

しかし最近、私のホイールに乗った事がない方から、『DT REVOLUTIONは非常に細いスポークで形状(ラウンド)と断面積から考えてもホイールを製作するのに剛性が足らないのではないか?』
というご質問を頂きました。
そう思っておられる方も多いと思いますので、もう一度REVOについて書いてみたいと思います。

まず、事実から書きましょう。
国内トップクラスと言える数人の選手に試してもらっても、『すごく走るホイールだ!』と言われた事はあっても、『剛性が低いね』と言われた事はありません。
幸いにして私は、国内ではかなり乗れるレーサーとの親交もそこそこあるので、実際にそう言うレーサーの生の声も聞けます。
初心者〜エキスパートを含め、今まで販売した約3000セットのホイールでも同じ事です。
『剛性が低いね』と言われた事は特殊な軽量ホイール以外、一度もありません。
理論も大事ですが所詮卓上の理論は事実を超える事は出来ません。

DT REVOLUTIONスポークは伸びる、捩じれる、テンションが上がらない、振れなく組めたと思って馴染みを出せば大きく振れている、本当にとんでもないスポークです。
そしてまともに組めたと思ったら、今度は走りにキレがなく、スポークテンションがどんどん下がってくる・・・
使いこなせない人にとっては本当にどうしようもないスポークなのです。

しかしこれが完璧に使いこなせるようになると、事情は一変します。
私が組む限りはテンションを上げた時にネジ山固着でスポークが捩れているものなどありません。
完成した時点でそれ以上スポークが伸びる事も、テンションが下がってくる事もありません。
もちろん走りの良さ、キレも2.0プレーンより格段に良くなるのは、実際に当店で組替えを経験したお客様はよくご存知です。
「店長。同じリムとハブを使って、なんでこんなに走りが変わるの?」
と何度言われた事か憶えていません。

スポークの重さは慣性モーメントに影響しないため、ホイールの運動性能には関係ない。
むしろ剛性が大事だというホイールビルダーは多いですが、タイヤ・チューブ・ニップル・などの外周部程ではないにしろ、確実に慣性モーメントに影響します。

もちろん私の組んだホイールの剛性が不足しているのなら、こんなに「走りが良い!」と評判になる事はないでしょう。
剛性の解説に関しては、既に草稿が完成していますので、年末からお正月に書けて公開させていただこうと思っています。

要は技量によって使えるか使えないか、それだけなのです。
使える人にとって大きな武器になる事は言うまでもありません。
そして本当の意味で使えるホイールビルダーは、ほんの一握りだけです。

年末・年始 営業日のご案内

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2012年は皆様のご愛顧、誠にありがとうございました。
本年は思いがけず沢山の手組みホイール、オーダー車の御発注を賜り、
また自宅の引っ越し等で土・日開店のみの平日閉店営業が続き、皆様にご迷惑をおかけ致しました事、心よりお詫び申し上げます。

おかげさまでようやく落ち着き、2013年新年より通常営業(水・木定休)に戻れる運びとなりました。
これも偏に皆様のご支援のお陰でございます。
心より感謝申し上げます。

12月31日〜1月6日を年末年始休業とさせていただき、1月7日以降は通常営業(水・木定休)とさせていただきます。

今後、頻繁にと言う事はございませんが、臨時休業の可能性もございます。
事前に当ブログにてお知らせさせていただきますので、お目通しお願い申しあげます。

今年一年、御世話になりました。
皆様の新年のご多幸、心よりお祈り申し上げます。

手組みホイール 走りの良いホイールの条件 その1

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あけましておめでとうございます。
本年もどうぞ宜しくお願い申し上げます。

年末に予告した通り、今回は走りの良いホイールに必要な条件について書いてみます。
本当に様々なファクターが有るのですが・・・

先日のコンテンツでさわりだけ書きましたが、まずは重量から。
ほとんどの方がホイール重量をかなり気にされていますが、重量だけで判断する
のは危険です。
走りの良いホイールの条件は慣性モーメント値が小さく、必要充分な縦・横・捩
り・駆動剛性が確保出来ている事なのです。
高い速度域で走る場合は空力の良さも考えなければいけません。

そこでまず、ホイール重量のお話です。
慣性モーメントを低い値にするには、外周部が一番大きなファクターとなります。
外周部、即ちタイヤとリムですね。
そしてニップルもバカになりません。
12mm長のニップルはブラスなら32個で約29グラムです。
ところがアルミニップルを使えば僅か9g。
簡単に20gも軽量化出来るのです。
アルミニップルで良いホイールを組むには高い技術が必要ですが、
ホイールビルダーの能力さえ高ければ犠牲になるものは全くありません。
強いて言えば6〜7年後の金属疲労がブラスより劣るぐらいです。
品質の低いブラスニップルと品質の高いアルミニップルなら、品質の高いアルミ
ニップルの方が耐久性も高いぐらいです。

スポークの重量も影響します。
今度はプレーン2.0mmゲージのスポークとバテッド2.0/1.5mmゲージのスポークを
294mmの長さで32本計って見ます。
プレーン2.0mmゲージは242gでした。
バテッド2.0/1.5mmゲージは153gです。
その差は89g。
タイヤ、リム、ニップル程には影響しませんが、回転体の構成部品が約90g差と
いうのは大きいですね。
スポークもゲージの細いラウンド形状のバテッドスポークは、ホイールビルドが
非常に難しくなります。
しかしこれも技術さえ高ければ、デメリットがない場合が殆どなのです。
耐久性にも全く問題はありません。
私の組んだホイールで外的要因無しにスポークが飛んだ(切れた)事も皆無です。

細いゲージで組めない人は、「細いゲージにすると走らないし振れるよ。」と言
いますが、私の組んだホイールをお使いいただいた方はそうではない事がよくお
解りいただけていると思います。
実際に他店で組まれた2.0mmプレーン(または2.0/1.8バテッド)にブラスニップ
ルのホイールを、私が2.0/1.5(または1.8/1.5バテッド)とアルミニップルで組
み直し、お客様に乗っていただくと、殆どの方がその違いに驚かれます。
ただホイールビルドの技術が低い人が組むと、間違いなく「走らないし振れる
よ。」になりますね。

それではハブの重量はどうでしょうか?
ハブの重量というのは慣性モーメントの値には大きく影響しません。
むしろ別の部分が重要になってきます。
それはボディー&ハブ軸の剛性や回転抵抗の小さいベアリングシステム、フリー
ホイールラチェット部分のノッチが細かい事です。
例えば究極のハブとして話題になっている近藤機械製作所のGOKISOなどは、重量
だけ見ると非常に重いハブです。
しかしそれはハブとして必要な運動性能を追求した結果であるのです。
究極のホイールをご所望の方はGOKISOも取扱いしておりますのでご相談下さい。
まぁ、私とハブのお話しした事のある方ならお解りだと思いますが、ハブにはあ
まりこだわりはないのですが(笑)

ここでホイールの全体重量にお話を戻しましょう。
前後トータルで1,600gのホイールセットが2セットあるとします。
一方はハブが重く他の構成体が軽いホイール、もう一方はハブが軽く他の構成体
が重いホイール。
どちらが慣性モーメント値が小さいかはもうお解りですね。

ところが慣性モーメント値が小さいだけでは走るホイールにはならないのです。
最初に書いたように走るホイールの条件には必要充分な剛性が絶対に必要です。
次回は剛性について書く事にしましょう。

手組みホイール 走りの良いホイールの条件 その2

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前回、ホイールに必要な剛性には縦・横・捩り・駆動の4つがあると書きました。
今回はそれを解説してみます。

ホイールの剛性は6割方リムで決まります。
剛性の低いリムでは、いくらホイールビルドの技術が高くても良いホイールは作
れません。
稀にですが、非常に剛性の低いリムがあります。
私は積極的に様々なリムを試すのですが、必要な剛性が確保出来ていないリムだ
けはどうしようもありません。
不良在庫になってもお薦めしない事にしています。
つまり、当店で定番化しているリムは非常に信頼性が高いという事なのです。

リムが剛性の6割を占めるなら、残り4割はホイールビルドの技術です。
リムを活かすも殺すもビルダー次第なのです。
どんなにバランスの良いリムでも、ビルダーの技術が低ければリムの良さはスポ
イルされてしまいます。
剛性が低く、振れが出やすく、乗り味の悪いホイールになってしまうのです。

例えばよく名前を聞くショップのホイールでも、しょっちゅう振れが出て、タイ
トな走行感が得られないという相談がよくあります。
もちろん構成部品に問題はないという事が前提です。
ところが私が組みなおすと、その走りの良さに殆どの方が驚かれます。
これは誇張でも何でもありません。

細かい事は企業秘密なので書けませんが私がやっている事は、慣性モーメント値
を出来るだけ低くして、適切なスポークテンションで、しっかり馴染みを出して
いるだけです。
書けば簡単、しかしこれが完璧に出来ているホイールは非常に少ないですね。

横道にそれますが、太いゲージのスポークとブラスニップルを使えば、ある程度
誤魔化す事は出来るのです。
しかしそれは誤魔化しているだけ。細いゲージのスポークとアルミニップルが使
える職人から見れば、そんなホイールは非常に簡単です。
逆に言うと太いゲージのスポークとブラスニップルでしかホイールが組めない人
は、本当に走るホイールが組めない人ですね。
私のホイールは構成部品の制限がやや多くなりますが、バテッドスポークとアル
ミニップルを使って体重が100kg以上の人でも全く問題なく乗れるのですから。

これは決して自慢でもなければ、出来ない人を非難しているのでもありません。
私はプロなのです。
プロというのは常に、より秀でた技術力が要求されます。
例えればレースと同じで、常にナンバー1を目指さなければ行けません。
レースと違うところは簡単に順位がつかない事ですが、私は常にナンバー1の自
負があります。
それをアピールしない手はありません。
世界レベルで考えても充分に勝負出来るだけの自信は持っています。

話が横道にそれてしまいましたが、次回こそホイールに必要な剛性について書き
ますね。

手組みホイール 走りの良いホイールの条件 その3

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さて、それではホイールに必要な剛性について。
リムが剛性のほとんどを決定するのは前回書きましたが、リムの材質と形状が剛
性を決定します。
同じような形状のアルミリムでも、ジュラルミンの材質と肉厚が変わると剛性に
は大きな差が出ます。
良いリムの条件はリム自体の剛性が充分(高すぎる必要はない)で、精度がよ
く、軽く、充分な耐久性を持っている事です。

リム形状で乗り味の性格は変わります。
ハイトが低いリムは乗り味がしなやかになりやすいですし、ハイトが高いリムは
乗り味はハードですが、非常にシャープなペダリングレスポンスになります。
何故ならリムハイトが高くなる事によってリムの剛性も高くなるからで、横剛性
も上がりますが、特に縦剛性が高くなります。
横剛性が必要充分でないホイールは、ペダリングパワーを懸けた時に撓ってしま
い、大きなパワーロスが起きます。
ペダリングスキルで、それはかなり補えるのですが、根本的に横剛性が低い場合
はどうしても走るホイールにはなりません。
同じリムでも、ホイールビルダーの組み方によって大きく変わる部分でもあります。
特にリムハイトの低い軽量リムは注意が必要です。
重量が軽くても全く走らないホイールになってしまう可能性があります。

ハイトの高いリムの場合縦剛性は大きく上がり、横剛性も上がるのですが、デメ
リットもあります。
ハイトが高くなるという事は体積が増え、リム重量は重くなります。
つまり慣性モーメント値が大きくなりやすいと言う事、そして縦剛性が高くなり
過ぎ、そのため乗り味が固くなるという事です。
ハイトの高いアルミリムは重量的にどうしても重くなってしまい、運動性能が犠
牲になりやすいです。
一定速度で走り続けられるならそれでも良いのですが、スピードの緩急に対応出
来ないホイールになってしまいます。
高いハイト(35mm以上)のリムはカーボンが現実的でしょう。
巡航速度が高い場合には、空力の点では当然有利と言えます。

横剛性に関しては、乗り手のスキル・体重・ペダリング出力に対し、充分である
事が絶対条件です。
縦剛性に関しては、低い場合は乗り味がしなやかで俊敏さは低く、高い場合は
ハードな乗り味で大きなパワーに対して俊敏に反応する傾向にあるという事です。

さて横剛性と縦剛性については解説しましたが、最初に書いた必要な剛性には捩
り剛性と駆動剛性があります。
これは何でしょうか?
まず捩り剛性ですが、これはライディングスキルが低い人やパワーライダーの人
に大きく影響します。
捩り剛性は横剛性に近いのですが、若干違うところがあって、ホイールを斜め方
向に抉じる力が働いた時の剛性です。
この点で横剛性(進行方向に向かって90度方向)とは異なるのです。

スキルの高い乗り手ならホイールを抉じらずに、ペダリングパワーを進行方向に
対してまっすぐに懸けられます。
ところが初心者やペダリングスキルを意識せずに乗り続けて来た人は、ペダリン
グの入力方向が横や斜めにかかっていて、その結果、ホイールを捩る動作を行っ
てしまっているのです。
その場合捩り剛性の低いホイールは、横剛性が低いのと同じように撓って走らな
い訳です。
こう言う場合、注意すべき点はスポーク数をあまり減らさない(特にハイトの低
いアルミリム)こと、そしてスポーキングはラジアルを避け、タンジェントにす
る事です。
もちろん極端な軽量リムも避けた方が良いですね。

駆動剛性はリアホイールに限られます。
ペダルにパワーを懸けた時、それはリアスプロケットを回す力になる訳ですが、
この時、スプロケットに連結されたハブ右側は大きな力で回ろうとします。
ところがハブ左側とリムは慣性力でそこに残ろうとするのです。
これがもう一つの捩れ剛性であり、駆動剛性です。

ハブ左側が残ろうとする力はそれほど大きくありませんが、リムが留まろうとす
る力は結構大きく、結果ペダルにパワーを懸けた力は一瞬捩れの力に変換されパ
ワーロスが起こり、ペダリングレスポンスも悪くなってしまうのです。

それを補うために私と故 長谷川氏が考案したのが16/8組みです。
もちろん既にカンパニョーロ及びフルクラムがG3や2to1で実用化していたのです
が、リア駆動側のスポークを非駆動側に対し2対1にすることでリアホイール左
右のスポークテンションを適正化し、且つ駆動剛性も高めているのです。
実際当店で今まで販売した16/8組みのホイール(NOTUBES ZTRα340やカーボ
ンリム等を使用)はペダリングスキルの高い人なら「確実に違う!」と一様に驚
かれます。

この組み方の欠点は、前述の捩れ剛性をカバー出来ない事です。
剛性が高くないリムで16/8組みにすると、ペダリングスキルの低い人は却っ
て走らなくなってしまいます。
これも実際、α340(旧タイプ)で証明されており、スキルの高い方は「無茶
苦茶に走る!」と一様に言ったのに対し、スキルが高くない方は「WH-R500より
走らない・・・」と言ったのです。
同じホイールであるにも関わらずです。
因に新しくリリースされたα400や、35mm以上のハイトを持ったカーボンリム
なら全く問題ありません。
α340、特に旧タイプ(当店在庫限り)で16/8組みを御指定になられる場
合は、この点にご注意下さい。
当店ではペダリングスキルに自信のない方や解らない方にはα340を御指定の
場合、28Hオールタンジェントをお薦めしています。

非常に長くなりましたが、総括してみます。
●ホイールの総重量ではホイールの運動性能や特性は測れない。
●必要剛性の確保出来ない軽量ホイールは却って走らない。
●必要剛性はペダリングスキル・ライディングスキル
 ・体重・出力によって変わる。
●同じ素材でもホイールビルダーの技量で大幅に剛性が変わる。
●ビルダーの技量が高ければ細いゲージのスポークやアルミニップルで
 慣性モーメント値の小さいホイールを造る事が出来る。
 しかも技量の低いビルダーの重いホイールより剛性も高い。

ホイールはガソリンアレイにおまかせ下さい。
絶対の自信を持って、貴方のご期待にお応えします。

新コンセプトカーボンホイール ブランドネームが決まりました!

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非常に好評を頂いている新コンセプト・カーボンホイールですが、この度ブランドネームが決定致しました。

ブランドネームは『PEGASE(ペガーズ)』です!

意味は天翔る羽馬、ペガサスのフランス語になります。
今後、当店オリジナルのホイールセットやセミオーダー完成車にPEGASEブランドを順次使用します。

ロゴは現在製作中ですが、羽馬のイラストが入ります。
イラストは友人で売れっ子イラストレーターの黒岩多貴子さんに手がけていただきます。

☆イラストレーション チェック ホームページ
 http://www.illust-check.net/index.html

☆黒岩多貴子さんの手がけられた主なお仕事
 サントリー  ワインラベル   多数
 大阪市    演劇ストーリー人選作品集さし絵
 ひかりのくに ブライダルプラン 表紙・さし絵
 神戸阪急   ロタンダ ガーデニングポスターイラスト
 毎日新聞社  クレイ表紙イラスト
 資生堂    リーフレット イラスト
 ダスキン   トゥルーグリーン 表紙イラスト連載中
 キューピー  朝日新聞全面広告『野菜の日』イラスト
 株式会社デザインフィル(旧社名ミドリ) 商品展開中
 京阪電鉄   2006年より「K-PRESS]表紙イラスト連載中
 海遊館    2011年オリジナルスケジュール帳
 日本郵便   2004年 西日本申年年賀状イラスト
 婦人之友社  婦人之友 中面挿し絵  その他多数製作
(株)日貿出版社 「7色の花の水彩画」【著・水彩画】黒岩多貴子
(株)日貿出版社 「野菜の花の水彩画」【著・水彩画】黒岩多貴子
(株)日貿出版社 「花と野菜のカードづくり」【著・水彩画】黒岩多貴子
その他出版物、著書多数


☆黒岩多貴子さんの作品はこちらからご覧頂けます
http://www.illust-check.net/ic_iframe/ic_gallery_suisai.html#su12

恐らく2月下旬〜3月上旬にはロゴマークが出来上がる予定で、ロゴが完成次第、新コンセプトカーボンホイールを始めとして当店オリジナル商品に順次ロゴが入ります。
また、新コンセプトカーボンホイールをノー・ロゴでお買い上げいただいたお客様にも、順次ロゴステッカーを郵送させていただく予定です。

また、ロゴデザインが決定次第、本ブログでデザインを公開させていただきます。

現時点でも新コンセプトカーボンホイールのご注文を多数頂いており、既に10セット以上を販売致しました。
もちろん評判は上々です。
テストしてもらった白石真悟選手や試乗してもらった実業団E1クラス以上の選手も、そのパフォーマンスに驚いています。
シチュエーションによってはENVE、ZIPP、BORAなどの代表的なカーボンコンプリートホイールと遜色ないかむしろ凌駕しているとの評価で、「この価格は反則ですね!」とのことです(笑)

お買い上げいただいたお客様からもお褒めの言葉を多数頂戴しました。
その中からO様に頂戴したお返事を転載させていただきます。

本日、作っていただいたホイールを初乗りいたしました。正月で弱った足にもかかわらず大変よく進むホイールでした。ありがとうございました。いままで何度か腕に自信ありの自転車店でホイールを組んでもらったことがありますが、その都度、心の中であまりよく感じないが、自分の技量と運動能力のせいかなと思っていたのです。中村さんのホイールは、足もよく回りそのままギヤをかけていってしまえる感じでよく進みます。

ということで新ブランド『PEGASE(ペガーズ)』をどうぞ宜しくお願い申し上げます!

近日中にサポート選手も募集致します。
我こそはという健脚の方、是非ご応募下さい。
近日詳細を本ブログにて公開させていただきます!


DT350S SHIMANO 11S対応仕様


NEW DURA-ACE FH-9000仕様

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